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根管治療

こんにちは歯科医師の小野寺です。

歯の根の治療は時間がかかるイメージが有りませんか。

実際問題としてとても時間がかかる治療なのですが、それに加えて歯の奥の治療を行っていますのでイマイチ患者さんに何をしているのか、今現在どういう状態なのかを説明が難しい為に更に長くかかるイメージを与えてしまうと思います。

根管治療とは

根管治療とは「歯髄(しずい)」と呼ばれる歯の神経にまで達した虫歯の治療のことです。

歯髄は歯の深い部分にあるため、歯髄まで達した虫歯は強い痛みを感じやすく、そのまま放置していても悪化する一方なので治療する必要があります。

具体的な治療内容は、歯の神経を取り除いて神経が入っていた根管を洗浄・除菌し、薬剤を詰めて被せ物をするというもの。

神経を除去し、なおかつ根管を削る治療なので高度な技術が必要です。

きちんと根管治療が行われれば歯を残したまま歯の機能を取り戻すことができます。

根管治療の2つ処置

ここが説明する上で難しいところで根管治療には2パターンあり、初めて神経を取る場合の「抜髄」と以前神経を取った後に再度感染が起きて根の治療を行う「感染根管治療」に分けられます。

1、抜髄

抜髄とは神経が生きている歯のむし歯が大きくなって、歯の神経のところまで達してしまった場合、歯髄炎を起こします。熱いものを食べるとしみたり、何もしないのに痛みが出るようなひどい歯髄炎を起こしてしまった場合、炎症を抑えることが難しく、歯髄を取ってしまう処置が必要になります。この処置のことを抜髄といいます。

歯髄炎の状態では、歯髄の細胞は生きていて、免疫力を持っています。このため、歯髄の部分にはほとんど細菌はいないとされています。

抜髄の段階で無菌的な丁寧な治療を行い、かつ精密な土台やかぶせをセットすることが出来れば、高い確率で歯の根っこの管の中に細菌がいない長持ちする状態を作り出すことが出来ます。(8割〜9割)

2、感染根管治療

むし歯が深くなり歯髄炎を起こしていてもそのまま治療しないでいると、歯髄の組織が細菌により殺されてしまいます。こうなると、歯髄の細胞による免疫力が失われてしまっているので、根管内で細菌がどんどん増殖し、虫歯菌や歯周病菌だらけになります。

また、すでに神経を取った歯でも、根管内に細菌が進入すると、同じような状態になります。

感染した細菌が根の管の中から歯を支える骨の中へ感染が広がっていき、根尖性歯周炎という病気を引き起こします。根尖性歯周炎になると、歯ぐきが腫れて、咬合痛、自発痛が出たり、骨が溶けて歯がぐらぐらになり、ついには抜歯してしまわないといけない状態になります。

感染根管治療とは、根管の中の細菌や汚染物を取り除き、根の先にある炎症を抑えていく治療です。

抜髄と大きく違うことは、すでに細菌に感染してしまっている根の状態から無菌的な状態を作り出していかなければいけないので、処置の難易度が上がり、成功率も下がります。(5割〜7割)

根管治療の流れ

1、歯の神経の除去、以前詰めた薬剤の除去(根管治療1回目)

局所麻酔をし、歯を削る機械を使って虫歯を除去しつつ、神経の上に被さっている硬い歯質を削ります。

歯質が削れて歯の神経が見えたら、次にファイルと呼ばれる針のような特殊な器具を使って神経や以前詰めた汚染された薬剤を取り除きます。歯の根の中は空洞になっているので、そこに薬を入れて仮の蓋をし、時間を置いて根管を消毒していきます。

麻酔をしているため、ここまでの治療で痛みを感じることはあまりありません。

ただし、神経がない場合(感染根管治療の場合)には麻酔はせずに治療することもあります。

2、根管拡大(根管治療2〜4回位)※おおよその目安です。

1回目で神経や感染物を取り除いたらおしまいではなく、最終的には根管を清潔にして、薬剤を詰めることを目的としています。

そのために根管拡大をしていきます。根管は一本の歯に対して複数本あり、前歯では1〜2本、奥歯では3〜4本に分岐しています。分岐した根管をそれぞれ拡大していく必要があるために時間がかかる処置となります。

抜髄の場合では比較的短期間で終わりますが、根管内が感染している感染根管治療では清潔にするのに時間がかかります。

3、根管充填(根管治療3回目〜5回目位)※おおよその目安です。

根管拡大により根管が清潔な状態にできたなら、薬剤を詰める根管充填を行います。

根管の充填を行う理由は根管に菌が発生するのを防ぐため、拡大した根管の穴の大きさを測り、根管にぴったり合う薬剤を詰めていきます。

まとめ

根管治療とは

歯の根管を清潔にするための治療

根管治療の2つの処置

1)抜髄(神経が生きている場合)

2)感染根管治療 (神経が死んでしまい、根の中が感染している場合)

根管治療の流れ

1)歯の神経の除去、以前詰めた薬剤の除去

2)根管拡大

3)根管充填

根管治療が回数が多くかかる理由

1)歯により根管の数が違いその1つ1つを清潔にしていくため

2)根管内が感染しているため清潔にするのに時間がかかる

そのため、根管治療は始めると3回〜5、6回位治療に来てもらいます。

根管治療は歯の中の根を治療するためとても繊細に治療しなければいけません。そのために時間はかかりますが歯を長持ちさせるにはしっかりとした根管治療を行う必要があります。

 

 

 

 

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歯科医院でのコロナ感染症対策

今日は歯科医師の小野寺です。

冬になり新型コロナウイルス感染症に罹患する患者さんが増えてきました。そうなると歯科医院へ行くとコロナウイルス感染症にかかるリスクが有り、定期検診や治療にはいかない方が良いと思われる患者さんがいらっしゃると思います。

ですが、実際、歯科治療が原因でコロナ感染が起こる可能性はあるのか?

また、必要な歯科治療を受けないことで感染や重症化のリスクが高まる可能性もあるのか?

自分自身の見解を説明していきたいと思います。

歯科医院は感染リスクが高いの?

 

The Workers Who Face the Greatest Coronavirus Risk – The New York Times March 15, 2020引用

3月下旬から4月上旬にかけ、歯科医院が新型コロナウィルスの感染リスクが非常に高いという報道がいくつもなされたことによると思われます。

上記の図が、しばしばテレビを始めとする報道や、SNSでよく引用されています。様々な職業の人たちについて、どれくらいコロナウィルス感染のリスクが高いのか、ということを示した図になっています。
これを見ると、図の右上に「Dentists」つまり歯科医師がいるのがわかります。つまり、歯科医師は大変感染リスクの高い職業であることを示唆しています。

感染のリスクが高い歯科医師が診察することで患者さんやスタッフへ感染させてしまうのではないか。

そのため日本政府からも歯科診療所に対して「緊急性がないと考えられる治療については延期」を要請しました。

しかし、コロナ感染症発症から半年以上が経過し、次第に歯科医院での治療が通常に戻りつつある中で歯科医院は観血処置が多く、またエアロゾルも発生しやすいため、感染症のリスクが従来より高い場所ですがコロナ感染症の院内感染のニュースはゼロではないかもしれませんがほとんど聞かれません。

以前テレビ出演された日本歯科医師会の堀憲郎会長も『今日まで歯科治療を通じて患者の中での新型コロナウイルスの感染は1件もない』とコメントされていました。

結果として全てではないですが高い基準で歯科医院では感染リスクを抑えられている事が証明されていると思います。

なぜ歯科医院では感染リスクを抑えられているのか?

では何故歯科医院での感染リスクが高いはずなのに感染リスクを抑えられているのか?それは個々の歯科医院において多少の違いはあるかもしれませんが感染予防対策をしっかり行っている事が大きいかと思います。

具体的には

 1、患者さん毎の診査器具や切削器具の消毒、滅菌。

 2、患者さん毎のグローブの交換。

 3、空気汚染(エアロゾル)対策として空気清浄機や加湿器、口腔外バキュームの設置。

 4、予約制にしているため待合室が密になることを防ぐ事ができます。

等のことをしております。

そうする事でできる限り歯科医院での感染のリスクを減らすようにしております。

歯科医院の行かないことで感染のリスクはあるのか?

普通に考えれば歯科医院に行かなければ感染のリスクは低くなります。

しかし、お口の中に問題(虫歯や歯周病)がある場合は逆に歯科医院へ行かないことで感染のリスクが生じる可能性があります。

口腔内をキレイに保ちましょう。

口腔(こうくう)内には、700種類以上の細菌が存在し、ウイルスが引き起こす疾患があります。口腔内をしっかりと行っている人はウイルス感染を起こしにくくなるということがわかっています。お口の細菌がウイルスの感染を助ける酵素を出すため、適切な口腔ケアでお口の細菌を少なくしておくことでウイルス感染そのもののリスクを下げることができるのです。

そのためクリーニングや定期検診へ行き口腔内をキレイにしておく必要があります。

歯をよく噛める状態にしておきましょう

歯を抜いたまま放置していたりして上と下の歯でよく噛めない状態でいると、どうしても偏った食事になってしまい、結果的に免疫が落ち、ウイルス感染または重症化のリスクが高まります。

適切な歯科治療を受けて、よく噛める状態にしておくことで、免疫力の低下を防ぐことができます。

患者さんのお気持ちも有りますし、100%では有りませんが、歯科医院はウイルスに対抗できる位の院内感染対策を常に行っておりますので安心して通院していただければとお思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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新しいCR(コンポジットレジン)

今日は歯科医師の小野寺です。

突然ですが歯科治療でCR(コンポジットレジン)修復と呼ばれる治療をされた事がありますか?

1度は治療を経験された事がある患者さんが多いのではないかと思います。

その際に治療した部位と周りの歯の色が上手く合わなかったりした事が有りませんか?

CR(コンポジットレジン)修復とは

「コンポジットレジン(CR)」は、現在虫歯治療などで広く普及している、樹脂製の白い修復用素材です。以前は金属を詰めて治していた虫歯も、近年はコンポジットレジン充填により、短時間で白い色に修復する治療が一般的になりました。このコンポジットレジン素材を使って、虫歯治療以外にも、歯の形を修復したり、歯のない部分を補ったりする治療が「CR接着修復法」です。

以前は銀の詰め物(インレー)      現在はコンポジットレジン修復

 

CR(コンポジットレジン)修復のメリット

 

  • 短期間で治療が可能です。(通常、即日~数回、約一か月の治療で終了します)
  • 銀の詰め物やかぶせ物による治療では健康な歯を削る必要がありますが、CR接着修復法では歯をほとんど削らずに治療できます。
  • 変色した歯も歯をほとんど削らずに、CRで表面をコーティングすることで白くできます。

CR(コンポジットレジン)修復のデメリット

 

  • すべての歯の欠損症例に適用できるわけではありません。
    コンポジットレジンは歯の表面(エナメル質)部分には強く接着しますが、内部(象牙質)への接着耐久性はエナメル質よりはるかに低くなるため、適用できない場合があります。そのため大きな虫歯には適応ではありません。
  • 接着修復した部分が、長く使用する間にとれてしまったり、1部分が剥がれてきてしまう事があります。
  • 完全に色(シェード)をご自身の歯の色と一致させる事が難しい事があります。

新しいコンポジットレジン(色合わせが必要のない)

上記に書いたように人の歯は1人1人色が少しづつ違います。そのため従来のコンポジットレジンでは上手く色が合わなかったりする事がありました。

しかし、先月色合わせが必要ないコンポジットレジン「オムニクロマ」が発売されました。「オムニクロマ」は、シェードがありません。つまり充填するシェードを選択する必要がありません。オムニクロマ自体が、幅広い歯質の色調に同化します。

特徴としてコンポジットレジンで初めて構造色を使用し幅広い色調適合性を実現しました。

構造色とは光の波長あるいはそれ以下の微細構造による分光に由来する発色現象を指す。身近な構造色にはコンパクトディスクやシャボン玉などが挙げられます。コンパクトディスクやシャボンには、それ自身には色がついていないが、その微細な構造によって光が干渉するため、色づいて見える。構造色の特徴として、見る角度に応じて、様々な色彩が見られます。

そのため色々な歯の色にも対応できます。

CR修復前             オムニクロマでCR修復後

当院でもCR修復を行いましたが非常に色調再現度が高く、キレイに治す事ができました。

まだ、発売された場合の商品のため色が上手く出せるかはっきりとは分かりませんがホワイトニングされ、白くなった歯などにも適応が可能かどうか行っていきたいと思います。

そうする事で

1、患者さんが治療しても色が違うなどの悩みを解消できるかもしれない。

2、歯医者側でも色で悩む事がなくなるため治療時間の短縮が見込める

素晴らしい可能性を秘めたコンポジットレジンです。

当院はCR修復を保険適応で行なっています。

治療をしたが色が合わなくて気になっている歯や銀歯を白くしたい歯がある場合には是非ともご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

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コロナ対策、新チェアー設置

おはようございます、歯科医師の小野寺です。

冬になるにつれてコロナウイルスに罹患する人が増えてきましたね、やはり寒くても換気や加湿などはとても重要かと思います。

歯科に限らず医療機関は、衛生管理が非常に重要な施設であり、当院でもその点においては現状でも細心の注意を払っている。しかし、今回のコロナウイルスに関しては病院内においても感染が起こった例も報道されており、当院においても当時の衛生管理だけでは不十分である可能性があった。そこで今回のコロナウイルスの感染拡大を機に改善の余地があった部分を洗い出し、さらなる衛生管理の徹底を行った。

私達も歯科医院からコロナウイルスを蔓延させない様に常時換気、患者さんごとの機材の消毒、滅菌、口腔外バキュームなどを行なっています。それに加えて今回チェアーを1台新しくしました。

MORITAHPより引用

チェアーの特徴

1,水の衛生管理強化

・管路クリーンシステム

専用の洗浄剤を使用することで管路を容易に清掃できる。

・除菌カートリッジ

多孔質中空糸膜で水路の細菌を捕らえ、清潔なエアーと水を供給できる。

・吸水管路クリーンシステム

専用洗浄液を管路内に滞留させ、夜間や休日の吸水管路を清潔に保つ。

2,接触部位の清掃強化

どうしても歯科医院ではグローブにてチェアーの色々な場所を触る機会が多くなります。そのため見た目は綺麗でもうまく消毒できない場所がありましたが、今回のチェアーではよく接触する場所は取り外しができる様になっており清掃、消毒が容易になり、患者さんやスタッフにウイルスや菌の感染を限りなく少なくできる。

前のチェアーに較べて格段に衛生面の強化が期待できます。

 

 

 

 

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エアーフロー

今日は歯科医師の小野寺です。

突然ですがエアーフローと呼ばれる歯科のクリーニングに使用する機器をご存知ですか?エアフローは、歯面清掃を行う機器の一種で、非常に細かなパウダー粒子をジェット噴射で歯に吹き付けることにより、歯にこびりついた汚れを効果的に落とすことができるものです。
一般的には、歯科医院で主に歯の着色やヤニ除去の用途として使われていますが、歯周ポケット内の歯周病の細菌除去にも効果が高いため、当院では歯と歯茎の健康のためにも、エアフローによるクリーニング、正確にいうとバイオフィルムの除去を行っております。

バイオフィルムとは

エアーフローを話す上で欠かすことができないのがバイオフィルムですがこれは微生物が固相表面に形成した集合体のことを言います。

口腔内のデンタルプラーク(歯垢)はバイオフィルムの典型例です。
口腔内常在菌・う蝕原性細菌が歯表面に形成するバイオフィルムや歯周病原性細菌等が歯周ポケット内に形成するバイオフィルムは複数の微生物とそれらの産物で構成されていて、相互に影響を及ぼしあい、栄養源を融通しあったり、薬剤に対して抵抗性を示すなど共同体として小宇宙(ミクロコスモス)を形成しています。抗菌剤や抗体はこのバイオフィルムの中へ浸透しにくいため、浮遊細菌で効果のあった抗菌剤や抗体が実際には効きにくいのです。
バイオフィルム内の病原性細菌が関与する感染症をバイオフィルム感染症といいます。う蝕も歯周病もバイオフィルム感染症の一つです。そのため、薬剤の効果を発揮させるためには一度このバイオフィルムを機械的に破壊する必要があります。

その治療法をGBT(誘導的バイオフィルム療法)と言います。

Guided Biofilm Therapy(GBT)とは

口腔内のバイオフィルムが疫学的な主因となり、歯周病や齲蝕、インプラント周囲の炎症を引き起こします。歯周病がリスクを高める全身性疾患は、循環器や呼吸器系疾患、関節炎や糖尿病などです。一般的な口腔衛生に臨床家による処置を組合わせることで、バイオフィルムを抑制し、口腔および全身のより健康管理を実現させることが可能になります。

EMS社HP引用

Guided Biofilm Therapy(GBT)は、エアフロー、ペリオフロー、ピエゾン 技術を用いた、プロによる歯面清掃のバイオフィルム除去方法です。

Guided Biofilm Therapyは、よりよい臨床結果を追求するために患者さん個人の診査とリスクアセスメントに基づいた複数のプロトコールから成り立っています。侵襲性を抑え、より快適・安全かつ短時間で治療できるように設計されています。

Guided Biofilm Therapyのステップには、患者さんに対するホームケア指導などの情報提供が含まれています。

Guided Biofilm Therapyは侵襲性を抑えた方法で
NO MORE ラバーカップ
NO MORE ブラシ
NO MORE ポリッシングペースト
NO MORE 手用器具での長時間清掃

などは基本的には使用しません。

その代わりにエアーフローという機器を使用してクリーニングを行います。

エアーフローとは

エアーフローとは上記に記したように歯面清掃を行う機器の一種で、非常に細かなパウダー粒子をジェット噴射で歯に吹き付けることにより、歯にこびりついた汚れを効果的に落とすことができるものです。

エアーフローによるGBT治療

EMS社HP引用

予防治療

  • エアフローは、天然歯、インプラント、修復物/補綴物や矯正装置などの歯肉縁上および縁下からバイオフィルムを除去し、予知性の高い予防治療を治療を実現します。
  • エアフローとは、歯肉など周辺軟組織から安全かつ快適にバイオフィルムを除去します。
  • エアフローは、小窩裂溝、隣接面、叢生部位、クラウンの下縁、インプラント周囲溝、歯肉退縮部位、矯正装置など、アクセスが難しい部位から、効果的かつ侵襲性を抑えた方法でバイオフィルムを除去します。
  • エアフローは、白斑および齲蝕の早期発見を助け、それによって侵襲性の高い歯科治療を選択する必要が低減できます。
  • エアフローは、天然歯、インプラント、修復/補綴物、軟組織の機能維持に有益です。

EMS社HP引用

矯正歯科

  • エアフローを使用すると、効果的に矯正装置周辺のバイオフィルムを除去することができます。
  • エアフローは、矯正ブラケット周囲に容易にアクセスし、清掃することができます。その際、ワイヤー、リガチャーやエラスティックゴムは外す必要がありません。
  • エアフローは、ブラケット表面を傷つけたり、表面性状に変化を与えずにバイオフィルムを除去し、接着強度に影響を与えません。

インプラント

  • エアフローはインプラント メンテナンスにおける効率的でより安全なバイオフィルム除去を提供しています。
  • エアフローは侵襲を抑え、インプラント、アバットメントや補綴物表層を傷つけないようになっています。
  • エアフローは快適で軟組織の周辺に用いても安全にメンテナンスがおこなえます。

エアーフローを行うことで患者さまに侵襲が少なくかつ効果的にバイオフィルムが除去できます。そのため当院ではチェアー1台に対してエアーフロー1台用意し、クリーニングやメンテナンス、徹底した歯ブラシ指導を行なっております。

ぜひGBTによる歯周病治療とエアーフローを行なってみたい患者さまは是非お問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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もう型取りが要らない、口腔内スキャナー導入

突然ですが歯医者さんで行う型取りって気持ちが悪くなった経験が有りませんか?

嘔吐反射がある方以外でも1度は辛い思いをした方は多いと思います。

近年、口腔内カメラを使用する事で型取りを行う事なく模型や被せ物、詰め物を作ることができるようになってきました。

当院でも9月に口腔内スキャナー「primescan」(デンツプライシロナ株式会社)を導入し、活用し始めております。

口腔内スキャナーとは

口腔内スキャナーは、口腔内を小型カメラで撮影し、そのデータをもとにコンピュータを介して立体画像を再現し、モニター上に映し出す装置です。
光学印象とも呼ばれ、口腔内の細部まで精密に捉えることができるので、必要な情報を正確に伝えることができます。

primescanは口腔内スキャンの中でも画期的な高精度センサー「スマートピクセルセンサー」が、1秒間に100万を超える3Dポイントを処理することで、写真のようにリアルなデータを作成します。新たなテクノロジーを搭載したPrimescanは正確性の高い口腔内光学スキャナーです。

口腔内スキャナーはどんな治療時に使用できるの?

1,患者さまの治療計画のため、お口の中の状態や噛み合わせが見たい時

初診時や全体的に治療を行いたい時に今までは歯の型を取り、模型に起こして治療計画を考えていましたが口腔内スキャナーにて模型の写真や噛み合わせを取ることで型取りを行うことなく歯の状態と噛み合わせの情報が得られ、データ上に保存しておくことができるようになりました。

 

 

2,被せ物や詰め物の型取りの代わりに口腔内カメラで撮影

※現在、日本の保険制度では口腔内カメラでの型取りを認められていません。

詰め物やかぶせ物においても口腔内カメラを取ることで型取りすることなくデータで患者さんの情報が得られ、技工士さんにデータで送ることができるのでより正確で素早く製作することが可能になります。

 

3,マウスピース型矯正歯科装置のための口腔内撮影

歯科矯正に関しても口腔内スキャナーを取ることではのどの様に移動するかのシュミレーションを行うことが出来、患者さまともシュミレーションの共有をデータで行うことができるため、今のコロナの時代においても画像を見て、テレビ電話などで治療のプランやリスク、改善点などを話し合うことが出来ます。

 

口腔内スキャナーの利点

  • 診療時間を短縮し、より多くの患者さんを診ることができます。
  • デジタルのため、手作業によるミスも回避できます。
  • 型取りが簡単になり、再採得ゼロが実現可能に。
  • 患者さんへの治療負担を軽減させます。

今後間違いなく日本の歯科治療に口腔内スキャナーを使用したケースが増えてくると思われます。嘔吐反射で悩まれている患者さまや型取りが嫌いな患者さまには非常に有用でありますので是非にご相談いただければと思います。

 

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歯ぎしり、食いしばり治療


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保険で白い被せもの

こんにちは歯科医師の小野寺です。

最近の患者さんやプライベートで合う人たちのお口の中が昔は銀歯がいっぱい入っている事が多かったですが今は白い被せものが入っていることがとても増えたなと感じるようになりました。

その理由の一つとして保険適応の白い被せものCAD/CAM冠(キャドキャム冠、ハイブリットセラミックスクラウン)の普及と保険適応部位が増えたことが挙げられます。

CAD/CAM冠とはハイブリットセラミックスとも呼ばれセラミックスとプラスチックを合わせた人工の歯の素材です。

CAD/CAM冠とは

CAD/CAMとは、コンピューターでデザインし、コンピューターを利用して製作するcomputer aided design/computer aided manufacturersの略です。

歯科のシステムでは3Dカメラで患者さんの被せものを行うために形成した部位をスキャンし、その情報を元にコンピューターが設計し、そのデーターを基にブロックを削り被せものを製作していきます。

CAD/CAM冠の保険適応部位は

CAD/CAM冠の保険適応部位は上下の第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯(真ん中からみて4,5,6番目の歯)に対して適応になります。

※ただし上顎第一大臼歯に関してはその奥の歯である第二大臼歯が上下左右残っていることが条件になります。

また、例外として金属アレルギーの患者さんは皮膚科や内科で金、銀、パラジウム、銅等で陽性が認められれば奥歯の被せものを白くすることが出来ます。(金属アレルギーの診断書を歯科医院に持ってきていただく必要があります。)

CAD/CAM冠のメリット

1,歯に似た白い被せものが入るため銀歯に比べて審美性に優れる。

2,金属を使用しないので金属アレルギーが起こりにくい。

3,保険適応なので自費のセラミックスよりも安い。

4,天然の歯の硬さに近いため、噛み合う歯にダメージを与えにくい。

CAD/CAM冠のデメリット

1,金属よりは硬くないので噛み合わせが強かったり、歯ぎしりをされる患者さんでは壊れたり、すり減ったりします。

2,被せもの形成の方法が銀歯と違うため外れやすい可能性があります。

3,オールセラミックスに比べて審美性には劣る。プラスチックが入っていているため経年劣化や着色が認められるようになっていきます。

色々なメリット、デメリット有りますがCAD/CAM冠の普及によりお口の中を白く、キレイな状態に保つことが出来ますので銀歯が気になる方や以前治療した銀歯が気になる方はご興味あればご連絡ください。

また、CAD/CAM冠は保険適応ですがどの歯科医院でも出来るわけではなく提供するに辺り厚生労働局への申請が必要ですので行く前に行っているか歯科医院さんに電話で確認してみても良いと思います。

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知覚過敏

7月も終わりが近づき暑い日が続くようになり冷たい飲み物をよく飲むようになってきたなと感じます。そんなとき突然歯がしみたりすることはありませんか?

それは知覚過敏かもしれません。

知覚過敏とは

知覚過敏とは、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲み物、甘い物、風に当たったとき等に歯に感じる一過性の痛みで、虫歯や歯髄炎等の病変がない場合にみられる症状を言います。

原因

歯の表層にあるエナメル質は削ったり、しみたりしても痛み等を感じることはありません。

知覚過敏はエナメル質が何らかの原因でなくなり、その下にある象牙質と呼ばれる層が露出することで削ったり、しみたりすることで痛み等を感じます。

1)歯肉が下がる

2)歯の破折

3)歯ブラシや歯ぎしりなどにより歯がすり減る

4)食べ物や飲み物に含まれる酸によって、徐々に溶けていく

知覚過敏はかなり多くの日本人がなっているのですがあまり日常生活に影響がなかったり、気付いたらしみなくなってしまうので気にしない人が多いと思います。

治療法

1)知覚過敏用の歯磨き粉

シュミテクト等の知覚過敏用の歯磨き粉は硝酸カリウムが配合されていて薬効により歯髄神経の過敏を防ぐことで歯がしみる症状を緩和させます。

2)歯に染み止めのコーティング材

歯医者さんへ行き知覚過敏との診断があったときにまず行う治療が歯の表面にコーティング材を塗る治療です。

当院で使用しているハイブリッドコート2は歯の表面を薄くて硬い被膜でコーティングすることで知覚過敏症状を防ぐことが出来ます。

3)歯周病の治療

歯周病になると歯茎が下がったり、歯茎が炎症により引き締まっていないことで象牙質が露出し、知覚過敏症状が出やすくなります。

そのためクリーニングや歯磨き指導を受け歯周病の状態を安定させておく必要があります。

4)マウスピース

知覚過敏の原因の一つとして歯ぎしりやくいしばりが挙げられます。

しかし、歯ぎしりやくいしばりはストレスや疲れ等が原因となることもあり、根本解決が難しいと言われています。

そのため歯ぎしり等による歯にかかるダメージを減らすためにマウスピースによる治療が行われます。

マウスピースの装着により歯ぎしりによる顎の痛みや知覚過敏が良くなったりすることがあるので歯ぎしりによる治療の第一選択となっています。

5)コンポジットレジン修復

歯磨き粉や染み止めのコーティング材でも知覚過敏の症状が良くならないことがあります。

その時は歯にレジンと呼ばれるプラスチックの樹脂を張り象牙質をカバーする治療です。

6)歯の神経を抜く

コンポジットレジンでも知覚過敏症状を抑えられない時には神経を抜くことを選択することもあります。

神経そのものを除去するので痛みや染みは感じなくなります。

その一方で歯に栄養が行かなくなり歯が脆くなったりするためできる限りの行わない方が良い治療法です。

知覚過敏といっても原因や治療法がたくさんあるため歯磨き粉を使用しても症状が治まらない場合にはぜひかかりつけの歯科医院へ受診してください。

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ホワイトスポットとは

こんにちは副院長の小野寺です。

突然ですが物心ついた頃から前歯に白い斑点が出来ていて不思議に思ったことありませんか?

大きくなるわけでもないですし、色が変化したりするわけでもなく虫歯なのか何なのか分からないまま経過を見ている患者さんは多いと思います。

これはホワイトスポット呼ばれています。ホワイトスポットができる原因は2つあります。

1、初期の虫歯

虫歯は虫歯菌が出す分泌物により、歯が溶ける脱灰が始まります。歯が脱灰により表面が溶け出すと光沢を失い白く濁り始めます。これが初期の虫歯によるホワイトスポットです。

2、エナメル質形成不全

乳歯から永久歯に生え変わる前に、乳歯の虫歯や病気や栄養障害などにより歯の表面のエナメル質が完全に出来ずに生え変わった永久歯に白斑が出来ることをエナメル質形成不全といいます。

従来の治療法

1、経過観察

ホワイトスポットは治療しなければならない虫歯ではありませんし、元々永久歯か生えて来てからあるエナメル質形成不全なため、積極的に治療する必要はありません。

2、コンポジットレジン修復

ここからは歯を削ることを前提とした治療です。どうしてもホワイトスポットが審美的に気になる場合には歯を削りその部位にコンポジットレジンと呼ばれるプラスティックの樹脂を詰める方法です。

上手に詰めると歯との境目が分からないぐらいキレイに修復ができますが経年劣化があり色が変化したり着色が着くことがあるため何年か毎にやり替える必要があります。

3、ラミネートベニア

前歯のホワイトスポットが範囲が大きい場合には歯の表面を一層削り、薄いセラミックを歯に貼り付ける方法をラミネートベニアといいます。

非常にキレイに直すことができますがやはり歯を削ることに抵抗を示す患者さんもいらっしゃると思いますのでよく説明を聞いて、納得してから選択してもらえればと思います。

新しい治療法

アイコン

アイコンは歯を削らずに初期の虫歯や白斑を治療する革新的な方法です。

初期の虫歯に対して削ることなく、痛みもなく歯を再石灰化できます。

基本的には1回の診療でアイコンが浸透したホワイトスポットは周囲の健康なエナメル質と見た目が変わらなくなる審美的にも侵襲にも優れた方法です。

ただ、初期の虫歯が原因のホワイトスポットにはアイコンが期待できますがエナメル質形成不全によるホワイトスポットには効果が期待できないといわれています

長年ホワイトスポットがあるのは気付いていましたが削ってなおすことに抵抗を感じている患者さんが多くいらっしゃると思いますので是非興味があれば相談だけでもして頂ければと思います。

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