おはようございます、歯科医師の小野寺です。
皆さんは歯のメインテナンスを定期的に行なっていますか?いませんか?
虫歯治療や歯周病治療が終わり一息ついて、もう歯医者さんにはしばらく行かなくて良いんではないかと思っていませんか。
今回と同じ様に虫歯や歯周病を悪化させないで、虫歯や歯周病を初期の段階で気づき、そして早期に治療し、歯を長持ちさせる事が重要になって来ます。
その為にはメインテナンス(定期検診)に来てください。
メインテナンスの意義
メインテナンスは、
持続的なバイオフィルム(歯垢、プラーク)の破壊と除去を行って治療によって得られた口腔内の健康な状態を維持させ、再発を防止する。
具体的には、歯周ポケット内の歯周病原菌であるグラム陰性菌群は、処置した後12~16週で元に戻る傾向があります。
その為、4ヶ月程度でメインテナンスに来てもらいます。
何故メインテナンスが必要なのか?
日々のセルフケアでは取りきれないバイオフィルムが出て来ます。それをかかりつけ医さんに通い除去することがとても大切です。
メインテナンスを継続的に受けることで上記の図のようにプラークコントロールを常に80%以上にしておくことが重要になってきます。
日本人はどれぐらいメインテナンスに行ってるの?
日本人は10%ぐらいですが海外では当たり前に行っています。
その差が残存歯数に現れています。
メインテナンスをした人としてない人の差
メインテナンスした人としていない人では80歳になると残存歯数で平均で約10本の差が出ます。
メインテナンス(プロフェッショナルケア)は何をするの?
- 虫歯、歯周病のチェック
- 歯石除去
- 歯間部や奥歯の清掃(自分では清掃困難部位)
- エアフロー によるバイオフィルム除去
を行なっていきます。
虫歯や歯周病にしても早期発見、早期治療がとても大切です。
人の身体はどんな人でも衰えてきます。その衰えるスピードを弱めることで人生を不自由しない生活を送ることで出来る様になります。
お金はどっちがかかるの?
歯が痛くもないのにメインテナンスに大切なお金をかける必要が有るのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
メインテナンスを受けている人と受けていない人で生涯にかかる医療費がどれぐらい変わるかを調べたデータでは65歳までに15万円の差が出てきます。
理由としては
-
虫歯・歯周病は再発しやすいので再治療になる事が多い
-
メインテナンスで効果的に歯を守れる
- 全身疾患(肺炎、心臓疾患、脳血管障害)になるリスクを抑える事が出来る
などが挙げられます。
まとめ
歯をメインテナンスにて守っていくことは将来的な健康や経済的にも大切になってくると考えます。
これからの人生をより楽しく過ごす為にも歯を長くしっかりとした噛める状態で残しておく事が重要になります。
その為には髪が長くなったら美容院で切るのと同じ様に汚れがついたら取りに来てもらえればと思います。