今日は歯科医師の小野寺です。
7月に入り夏が近づいて来ているのかとても暑い日々が続いております。
その為に体調管理が難しく歯が痛くなったり、歯がしみたりする事は有りませんか?
久しぶりに定期検診(リコール)に来院されてはいかがでしょうか。
定期検診とは
定期検診とは虫歯や歯周病が無いかを定期的に検査することを指します。
クリーニングとは、歯に付着した歯石やバイオフィルム(プラーク)、着色などを除去し、お口の中を綺麗にすることです。
虫歯や歯周病にかかる前に予防のために定期的に歯医者に通う方が増えています。毎日の自宅での歯みがきに加えて、歯科医院で定期健診(メンテナンス、歯のクリーニング)を年に3~4回受けて頂くと、虫歯や歯周病になるリスクを減らすことが出来ます。
虫歯や歯周病は悪化させてしまうと歯を失うことに繋がります。
そして近年では、歯周病は心臓病や脳卒中などの全身疾患の原因になっているということがわかってきました。そのため歯を失って噛めなくなってしまう前に、なるべく虫歯や歯周病を早期発見して治療し、天然歯を守りましょう。
健康な歯と身体を守るために、毎日のセルフケアだけでなくプロフェッショナルケアを受けましょう。
定期検診で行うこと
1、問診
お口の中で変わった事がないか、痛みや被せ物が取れたなどがないかをお聞きします。
2、口腔内診査
歯の状態の確認、その際に虫歯や詰め物の状態をチェック
3、レントゲン撮影
1)パノラマ撮影
パノラマ撮影は、装置が顔の周りを回りながら撮影を行い、一枚の画像に全ての歯を撮影することができます。
主に歯全体の様子(大きな虫歯や歯周病の変化)や顎の関節、上下顎骨の状態を観る目的で行います。
2)デンタル撮影
デンタル撮影は、口内に撮影用のフィルムを直接入れて、それぞれの歯を撮影するものです。
主に歯と歯の間の虫歯や被せ物や詰め物の下にある虫歯がある時に撮影します。
4、歯周検査
歯と歯ぐきの周りを検査することで、歯肉の炎症や歯石がついている部分、病気の進行度を確認します。
5、口腔内写真
歯の正面・右の側面・左の側面・上の噛み合わせの面・下の噛み合わせの面の合計5枚のカラー写真を撮影します。
お口の中の虫歯や歯周病の箇所のチェックや説明、前回との比較のために撮影を行います。
6、クリーニング
ブラシの当て方や歯間ブラシ、フロス指導を行います。
どうしても自分自身のブラッシングでは取れない歯石を除去した後にエアフローと呼ばれる機械で目に見えないバイオフィルム(プラーク)を除去します。
7、その他
1)虫歯治療
虫歯の箇所があれば治療を行います。小さい虫歯であればその日1日で治療を終了する事ができます。
2)噛み合わせの治療
噛み合わせは日々変化していきます。そのため以前にセットした被せ物が高くなっていた場合噛み合わせの調整を行います。
定期検診を行う事のメリット
・むし歯や歯周病などを早期発見する事ができる
お口の病気は早期発見することで、症状の進行を妨ぐことができます。
お痛みが出てから来院されるときは虫歯が大きい可能性が高いです。
また、歯周病は自覚症状がなく進行していくので、気付いた時には重症化しているケースもあります。定期検診(メンテナンス)を行うことで、虫歯や歯周病などで痛い思いをしたり、歯を失ったりするリスクを抑えられます。
・経済的な負担が軽くなる
一度虫歯や歯周病になってしまうと、定期検診(メンテナンス)にかかる費用以上のお金と時間がかかります。
定期検診(メンテナンス)をする事で治療も比較的軽くする事ができるため、長い目で見た時に歯科治療にかかる費用を抑える効果があります。
・健康な歯を長く維持できる
定期検診で歯の状態をチェックし、綺麗な状態にしておく事で1本でも多く、今ある歯を守る事が可能です。
まとめ
定期検診(メンテナンス)を受けることは、今ある歯を一本でも多く守るためにとても大切です。
ご自身の歯磨きで全ての歯の汚れをとることはできません。
お家でのセルフケアと歯医者さんでの定期検診を両立させてお口の健康を保ちましょう。
3,4ヶ月に1回はメンテナンスを受けるべきと言われていますが、患者さまのお口の状態に合わせてメンテナンスの頻度も変わっていきます。
歯医者さんに最近行っていないという方は、この機会にお口の状態を歯医者さんでチェックしに行かれてみてはと思います。