突然ですが歯医者さんで行う型取りって気持ちが悪くなった経験が有りませんか?
嘔吐反射がある方以外でも1度は辛い思いをした方は多いと思います。
近年、口腔内カメラを使用する事で型取りを行う事なく模型や被せ物、詰め物を作ることができるようになってきました。
当院でも9月に口腔内スキャナー「primescan」(デンツプライシロナ株式会社)を導入し、活用し始めております。
口腔内スキャナーとは
口腔内スキャナーは、口腔内を小型カメラで撮影し、そのデータをもとにコンピュータを介して立体画像を再現し、モニター上に映し出す装置です。
光学印象とも呼ばれ、口腔内の細部まで精密に捉えることができるので、必要な情報を正確に伝えることができます。
primescanは口腔内スキャンの中でも画期的な高精度センサー「スマートピクセルセンサー」が、1秒間に100万を超える3Dポイントを処理することで、写真のようにリアルなデータを作成します。新たなテクノロジーを搭載したPrimescanは正確性の高い口腔内光学スキャナーです。
口腔内スキャナーはどんな治療時に使用できるの?
1,患者さまの治療計画のため、お口の中の状態や噛み合わせが見たい時
初診時や全体的に治療を行いたい時に今までは歯の型を取り、模型に起こして治療計画を考えていましたが口腔内スキャナーにて模型の写真や噛み合わせを取ることで型取りを行うことなく歯の状態と噛み合わせの情報が得られ、データ上に保存しておくことができるようになりました。
2,被せ物や詰め物の型取りの代わりに口腔内カメラで撮影
※現在、日本の保険制度では口腔内カメラでの型取りを認められていません。
詰め物やかぶせ物においても口腔内カメラを取ることで型取りすることなくデータで患者さんの情報が得られ、技工士さんにデータで送ることができるのでより正確で素早く製作することが可能になります。
3,マウスピース型矯正歯科装置のための口腔内撮影
歯科矯正に関しても口腔内スキャナーを取ることではのどの様に移動するかのシュミレーションを行うことが出来、患者さまともシュミレーションの共有をデータで行うことができるため、今のコロナの時代においても画像を見て、テレビ電話などで治療のプランやリスク、改善点などを話し合うことが出来ます。
口腔内スキャナーの利点
- 診療時間を短縮し、より多くの患者さんを診ることができます。
- デジタルのため、手作業によるミスも回避できます。
- 型取りが簡単になり、再採得ゼロが実現可能に。
- 患者さんへの治療負担を軽減させます。
今後間違いなく日本の歯科治療に口腔内スキャナーを使用したケースが増えてくると思われます。嘔吐反射で悩まれている患者さまや型取りが嫌いな患者さまには非常に有用でありますので是非にご相談いただければと思います。