こんにちは歯科医師の小野寺です。
皆さんは11月8日はいい歯の日とご存知でしょうか。
いい歯の日とは日本歯科医師会は1993年(平成5年)より、11月8日を「い(1)い(1)歯(8)」の語呂合わせでPR重点日として設定し、この日に合わせて国民へのさまざまな歯科保健啓発活動を行っています。
※日本歯科医師会HP参照
江戸川区でも歯と口の健康に関する啓発活動の一環として「いい歯の日のリーフレット」を、毎年、保育園・幼稚園を通じてお子さんのいるご家庭へ配布しています。今年度より、3歳・4歳・5歳児を対象とした内容とし、子どもと共に楽しんでいただけるよう、むし歯予防・ケアのポイントをまとめました。
※江戸川区役所HPより引用
なお、歯と口に関するご相談がありましたら、お近くのかかりつけ医にご連絡ください。
いい歯とは?
ではいい歯とはどのような歯の事なのでしょうか。
- 虫歯のない歯
- 痛くない歯
- 歯ブラシで出血しない歯
- 噛合せの良い歯
- 白い歯
などが思い浮かぶかと思います。
明確な答えを出すことが難しいため漠然としていますが、生活において食べる事に困らない歯がいい歯なのではないかと思います。
高齢者になったとしてもご自身の歯で何でも食べる事が出来るが健康に影響がある事がわかってきております。
2016年に日本は80歳以上で歯が20本以上ある患者さんが50%を超えました。
歯が20本以上ある患者さんの方が自立度も高いことがデータでも分かります。
いい歯がもたらす健康
いい歯が有り、よく噛めることは単に食べものを体に取り入れるためだけではなく、全身を活性化させるのにたいへん重要な働きをしているのです。
- 肥満を防ぐ
- 味覚の発達
- 発音がはっきりする
- 脳の発達
- お口の中の病気を防ぐ
- ガンを防ぐ
- 胃酸の働きを促進する
- 全身の体力向上
噛むことで、食べものの味や食感等、様々な感覚情報が脳に伝えられ、脳が活性化します。よく噛むことで、脳の思考や学習等をつかさどる部位も活性化し、高齢者の記憶や認知機能が維持・向上するという研究結果もあります。
いい歯を保つためには
1、定期検診
磨き残しや虫歯の全体的なチェックを行なうことで虫歯予防に努め、さらに虫歯の早期発見、早期治療を行なうことができます。
歯周検査・レントゲン撮影・口腔内の撮影を行なうことで歯周病の状態の変化を経時的に追うことができ、個々のセルフケアの資料作成、提案が行ないやすくなります。また、お口の中のクリーニングを行なう(プロケア)ことで、普段自分がどうしても清掃できない場所の「歯石の除去」や「バイオフィルムを破壊」をすることで歯周病の進行を遅らせることが出来ます。
そうする事で歯が無くなる事を防ぎます。
2、よく噛んで食べる(できれば1口30回)
上記に記したようによく噛んで食べることは様々な健康をもたらします。そのためにゆっくりと味わって食べましょう。食べ物によって噛みごたえは違います。噛みごたえのある食べ物は、ひと口30回を目安によく噛んで食べましょう。
また、食べ物が口の中にある時は、飲み物を摂らないようにしましょう。飲み物で流し込んでしまうと、食べたものが細かくならないうちに胃に送られてしまうので消化によくありません。よく噛むと、食べ物が細かくなり、自然に飲みこめるようになります。